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人材開発支援助成金(人材育成支援コース)でAI導入・AI研修はできるか

この記事の結論

結論:使えます。人材開発支援助成金(人材育成支援コース)は、AI導入・AI研修の費用に活用できる制度です。

対象は「職務に関連した専門的な知識および技能の習得をさせるための訓練『職務関連訓練』であること」「OFF-JTであること」「10時間以上の訓練であること」であり、従業員の職務に関連するAI研修・生成AI研修は人材育成訓練として対象になり得る。eラーニング・通信制も可(ただし経費助成のみで賃金助成対象外・経費助成限度額は一律「10時間以上100時間未満」区分)。DX関連訓練の場合は助成率の高い事業展開等リスキリング支援コース(経費75%)の方が有利なケースが多い

使えます。厚生労働省の人材開発支援助成金(人材育成支援コース)は、雇用する労働者への職務関連訓練を助成する全国制度で、要件は公式パンフレットに「対象労働者の職務に直接関連する訓練であること」「訓練時間数が10時間以上の訓練であること」と明記されています。従業員の職務に直結するAI研修・生成AI研修も、この要件を満たす10時間以上のOFF-JTとして組めば対象になり得ます。経費助成は中小企業で受講料等の45%(有期契約労働者等は70%)、加えて訓練期間中の賃金助成が1人1時間あたり800円(中小企業)。対象経費には、自社主催の事業内訓練なら「部外講師への謝金・手当」「施設・設備の借上費」、外部講座を受けさせる事業外訓練なら「受講に際して必要となる入学料・受講料・教科書代等」が含まれます。通年受付の恒常制度のため、公募締切に追われず自社のペースで訓練計画を立てられるのが特長です。

AI導入のどの費用が対象になるか

この制度は「導入時の研修・教育」を対象経費として明記している。AI導入でかかる6つの費用項目について、この制度の対象経費の記載を3段階で示した図。AIツール・SaaSの利用料は記載なし。システム開発・カスタマイズは記載なし。導入時の研修・教育は対象と明記。コンサルティング・専門家費用は記載あり・要確認。PC・機器などのハードウェアは記載なし。クラウド・サーバなどのインフラ費用は記載なし。この制度は「導入時の研修・教育」を対象経費として明記している。対象と明記記載あり・要確認記載なしAIツール・SaaS利用料記載なしシステム開発・カスタマイズ記載なし導入時の研修・教育対象と明記コンサル・専門家費用記載あり・要確認PC・機器などハード記載なしクラウド・サーバ費用記載なし判定は公募情報に記載された対象経費の文面のみに基づく。記載なしは対象外の確定ではない。実際の可否は公募要領で確認が必要。

この制度は、導入時の研修・教育を対象経費として明記しています。コンサルティング・専門家費用は関連する記載があり要確認、AIツール・SaaSの利用料、システム開発・カスタマイズ、PC・機器などのハードウェア、クラウド・サーバなどのインフラ費用は該当する記載が見当たりません(記載がないことは対象外の確定ではありません)。

図の判定根拠(公募情報の「対象経費」の記載より)
  • 導入時の研修・教育:対象と明記 / 公募情報の対象経費より「OFF-JTの訓練経費(受講料、部外講師謝金、施設借上費等)」
  • コンサルティング・専門家費用:記載あり・要確認 / 公募情報の対象経費より「OFF-JTの訓練経費(受講料、部外講師謝金、施設借上費等)」
  • AIツール・SaaSの利用料、システム開発・カスタマイズ、PC・機器などのハードウェア、クラウド・サーバなどのインフラ費用:対象経費の記載に該当する語が見当たらない(対象外と確定したものではない)。

人材開発支援助成金(人材育成支援コース)の制度概要

実施機関厚生労働省(申請窓口: 都道府県労働局・ハローワーク)
区分国(全国)
上限額1,000万円
補助率経費助成: 人材育成訓練=正規45%(大企業30%)・有期契約労働者等70%、賃金要件等達成で+15% / 有期実習型訓練は75%+25%(正社員転換時) / 賃金助成: 1人1時間800円(大企業400円)
対象経費
  • OFF-JTの訓練経費(受講料、部外講師謝金、施設借上費等)
  • 訓練期間中の賃金の一部(1人1時間当たり 中小800円・大企業400円、賃金要件等達成で+200円/+100円)
  • OJT実施助成(認定実習併用職業訓練: 1人1コース中小20万円・大企業11万円 / 有期実習型訓練・中高年齢者実習型訓練: 中小10万円・大企業9万円、賃金要件等達成で加算)
公募期間通年受付(訓練開始日の6か月前〜1か月前に計画届提出・訓練終了日翌日から2か月以内に支給申請)
ステータス公募中

出典: 公式サイト(厚生労働省(申請窓口: 都道府県労働局・ハローワーク)) 情報取得日: 2026年7月30日
※最新の公募情報は必ず公式サイトでご確認ください。

この制度が自社に使えるかの確認手順

うちが使えるかは、地域・対象・用途の3点を照らして確かめる。STEP1 地域: 対象地域は全国。所在地による地域の限定はありません。 STEP2 対象: 対象経費に自社の使いみちが含まれるか。OFF-JTの訓練経費(受講料、部外講師謝金、施設借上費等) / ほか2件(下の「制度概要」表に全件) STEP3 用途: 使いたい用途が次のどれかに当てはまるか。AI導入 / 研修 公募期間は公式サイトで確認 要件と締切の最終判断は、必ず公式の公募要領で確認する。うちが使えるかは、地域・対象・用途の3点を照らして確かめる。STEP 1地域対象地域は全国所在地による地域の限定はありません。STEP 2対象対象経費に自社の使いみちが含まれるかOFF-JTの訓練経費(受講料、部外講師謝金、施設借上費等)ほか2件(下の「制度概要」表に全件)STEP 3用途使いたい用途が次のどれかに当てはまるかAI導入研修公募期間は公式サイトで確認要件と締切の最終判断は、必ず公式の公募要領で確認する。

この制度を自社で使えるかは、地域(対象地域は全国)、対象(対象経費に自社の使いみちが含まれるか)、用途(使いたい用途が次のどれかに当てはまるか)の3点を順に照らし合わせて確認します。要件と締切の最終判断は、必ず公式の公募要領でご確認ください。

人材開発支援助成金を使ったAI活用シナリオ

この制度はAI導入・研修の用途で活用できます。

製造業: 外部の生成AI研修に現場リーダーを通わせる(事業外訓練)

教育訓練機関が主催する生成AI活用研修(合計10時間以上)に、製造現場の班長・生産管理担当者を業務命令で受講させる構成です。教育訓練機関が企画・主催する訓練は「事業外訓練」にあたり、対象経費は「受講に際して必要となる入学料・受講料・教科書代等」(あらかじめ受講案内等で定めているものに限る)です。中小企業なら経費の45%助成(1人1訓練の経費助成限度額は10時間以上100時間未満で15万円)に加え、所定労働時間内に受講した1時間あたり800円の賃金助成が付きます。日報の要約・不良報告の整理・手順書作成など、職務に直接関連する内容の研修を選ぶことが要件上のポイントです。

外部講師を招いた自社カスタムAI研修(事業内訓練)

自社の業務フローや帳票を題材に、外部のAI専門講師を招いて社内で集合研修を実施する構成です。申請事業主が企画・主催すれば「事業内訓練」となり、部外講師への謝金・手当(要旨: 実訓練時間数1時間当たり1万5千円が上限・消費税込み)、部外講師の旅費、施設・設備の借上費、教科書・教材の購入費または作成費が経費助成の対象になります。なお「繰り返し活用できる教材」(例: パソコンソフトウェア、学習ビデオ)は対象外です。汎用研修より業務への定着率が高く、研修後にそのままAI業務改善へ接続しやすい使い方です。

eラーニングでAIリテラシーを全社底上げ(経費助成のみ)

標準学習時間10時間以上のeラーニング型AI講座を複数の従業員に受講させる構成です。現場を止めずに実施できる反面、パンフレットに「eラーニング、通信制による訓練は経費助成のみです。賃金助成は対象外です。」と明記されており、経費助成限度額も一律「10時間以上100時間未満」区分(中小企業15万円)になります。賃金助成まで狙うなら通学制・同時双方向型の集合研修を選ぶ、という設計判断が必要です。

よくある質問

ChatGPTなど生成AIの研修は対象になりますか?

対象になり得ます。要件は「対象労働者の職務に直接関連する訓練であること」「訓練時間数が10時間以上の訓練であること」で、AIという分野自体を制限する規定はありません。受講者の職務との関連性をカリキュラムで示せるかが審査上の焦点になります。なお、DX関連訓練であれば助成率の高い事業展開等リスキリング支援コース(別コース)が有利な場合もあるため、比較検討をおすすめします。

個人事業主でも使えますか?

条件つきです。パンフレットのチェックリストには「申請事業主(助成金を受給しようとする者)は、雇用保険適用事業所の事業主であること」「対象労働者(訓練を受講する者)は、申請事業主が設置する雇用保険適用事業所の雇用保険被保険者であること」と明記されています。従業員を雇用し雇用保険の適用事業所となっていれば個人事業主でも申請対象になり得ますが、受講者側は雇用保険被保険者である必要があるため、被保険者でない事業主本人や役員の受講は対象になりません(要旨)。

助成額はいくらまで出ますか?

1労働者1訓練あたりの経費助成限度額は、中小企業で実訓練時間10時間以上100時間未満が15万円、100時間以上200時間未満が30万円、200時間以上が50万円(大企業は10万円・20万円・30万円)です。1事業所の一の年度あたりの支給限度額は1,000万円、支給申請回数は1労働者につき一の年度あたり3回までです。賃金要件(訓練修了後の賃金5%以上上昇)等を満たすと経費助成率+15%・賃金助成+200円/時の加算があります。

申請はいつまでに何をすればよいですか?

訓練開始日の6か月前から1か月前までの間に職業訓練実施計画届を労働局に提出し、訓練終了日の翌日から起算して2か月以内に支給申請を行う流れです。研修を先に始めてしまうと申請できないため、少なくとも訓練開始の1か月以上前に計画を固める必要があります。

次回の募集はいつですか?

この助成金には公募期間の定めがなく、厚生労働省の案内ページ・パンフレット(令和8年度版・令和8年5月14日版)にも公募締切の記載はありません。要件は「訓練開始日の6か月前から1か月前までの間に計画届を労働局に提出すること」と定められているだけで、通年で計画届を受け付ける恒常的な雇用関係助成金です(要旨)〔2026年7月31日時点〕。「次回公募を待つ」必要はなく、訓練開始日から逆算して6か月前〜1か月前の間に計画届を出せばいつでも利用を開始できます。ただし制度内容は年度ごとに改正されるため、着手前に最新のパンフレット・支給要領を必ず確認してください。

注意点

  • 計画届の提出期限(訓練開始日の6か月前〜1か月前)を過ぎた訓練は対象になりません。研修日程より先に計画届の準備を始めてください。
  • eラーニング・通信制の訓練は賃金助成の対象外で、経費助成限度額も一律「10時間以上100時間未満」区分(中小企業15万円)です。実施形態で助成額が大きく変わります。
  • 対象労働者に訓練経費を一部でも負担させると、賃金助成を含め不支給となります。受講料は申請事業主が支給申請日までに全額負担する必要があります。
  • AIツールのライセンス費やシステム開発費そのものは対象外です。事業内訓練で対象とならない経費として「繰り返し活用できる教材」(例: パソコンソフトウェア、学習ビデオ)が挙げられており、この助成金の対象はあくまで訓練経費と訓練期間中の賃金です。
  • 助成率・限度額等は年度改正で変わります。本記事は令和8年度版パンフレット(令和8年5月14日版)に基づく2026年7月31日時点の情報です。着手前に必ず厚生労働省の公式サイトと最新の支給要領・パンフレットをご確認ください。
当方は補助金申請の代行は行いません(申請書類の作成代行は行政書士の独占業務です)。AI導入の設計・実装・定着の側を支援します。

公募要領・締切・要件は変更されることがあります。最新の公募情報は必ず公式サイトでご確認ください。申請の可否や要件の最終判断は、必ず公式サイトの一次情報に基づいて行ってください。

この制度を使ったAI導入の進め方

補助金を活用したAI導入の相談

この制度を前提に「何を・どの順番で・いくらで」AI導入するかの設計からご相談いただけます。

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